しばらく更新もできず、ご心配をおかけしました。
何から書き始めてよいのかわからないのですが...
はなは昨日の午前中、手術を受けました。
おかげさまで、少しずつ回復しつつあるようです。
最後の記事で「膀胱炎」と書いていたのに、いきなり手術なんて...と思ってしまいますよね。
「膀胱炎」というのは、かかりつけの獣医さんの診断違い(あえて医療ミスとは書きませんが...)だったんです。
はなの本当の病名。
それは「子宮蓄膿症」でした。
体調がちょっとおかしいかな?と思い始めた5月7日頃には、すでに子宮に膿がたまり始めていたのだと思います。
これから、この1週間のことを書いていきます。
長い話になりますが、私が犯してしまった過ちが、みなさんのわんこの健康管理に少しでも役立てば...と思います...
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はなも5才だし、子供を産ませるならこれが最後のチャンスかも...と思い、今回のヒートで交配させることに決めていました。
ブログで発表するのは妊娠がわかってからにしようと思っていたので、交配のことも書かなかったのですが...
ブリーダーさんのところへ交配に行ったのが、4月26日と29日。
自然交配ではうまくいかず、2回とも器具を使う人工交配でした。
この時の器具が不衛生だったのでしょう。
ここで子宮に雑菌が入ってしまったのだと思います。
ちゃんと確認すべきだったのですが...
交配には私一人で行ってきたのですが、私自身がとても緊張してしまい、器具の衛生状況を確認する余裕がなかった...というのが本当のところです...
情けない...
そして、連休中の疲労。
5月6日には、おしっこの色が変わる・水をよく飲む・おしっこの回数と量が増える・食欲が落ちる、といった目に見える異常が出始めていました。
5月7日にかかりつけのS先生に診てもらったところ、おしっこに血が混じっていることから「膀胱炎」、そして食欲が落ちていることから「つわり」、という診断でした。
それからどんどん具合が悪くなっていき、11日に点滴。
このときの診断は、おしっこの潜血が少なくなってきているから膀胱炎はおさまってきている、というもの。
今思えば、この時S先生ははなのお腹をさわり、30分前にトイレを済ませてきたにもかかわらず、
「膀胱におしっこがたまってるなぁ」
と言ったのです。
すでに、膿のたまった子宮が大きく腫れ上がっていたということですよね。
私も少しずつS先生の説明に疑問を持ち始め、S先生の説明だけでは納得できなくなったダンナさんが、13日に別の病院に連れて行ってくれました。
その病院で、症状を説明しただけで下された診断が「子宮蓄膿症」、それもかなり進行していて一刻も早い開腹手術が必要、というものでした。
血液検査の結果、肝機能が低下しており、白血球数がとても増えていました(あとからわかったことですが、犬の白血球が増加するのは、白血病か子宮蓄膿症ぐらいしかないそうです)。
尿検査の結果、膀胱炎の可能性はない、とのことだったのです...
ここまで約1週間、ほとんど食べ物を口にしておらず、体力が限界まで落ちているはなが、手術に耐えられるのか?
でも、今は手術以外にとるすべはない...
とても苦しい決断でしたが、すぐに手術をしてもらうことに決めました。
かかりつけのS先生を信頼することは、もはやできませんでした。
初めての先生に手術をお願いすることも、とてもとても勇気がいることでしたが、やはり子宮蓄膿症と診断してくださったM先生に手術を依頼しました。
手術前の説明で、
「ここまで悪化した状態で切るのは、(M先生にとって)とても不利な状況です。」
とはっきり言われました。
子宮にたまった膿から毒素が出て体内にまわってしまっている状態であり、体力も落ちていることから、手術中に死んでしまうことも十分にあり得る。
また、仮に手術が成功したとしても、ちゃんと回復するという約束はできない、とも。
目の前が真っ暗になりました。
それでも手術をお願いするしかなかった。
はなを病院に預け、なんとか家までたどり着いたとたん、涙が止まらなくなりました。
ふだん映画を見てもあまり泣かないほうなので、この1週間で、きっと10年分ぐらいの涙が流れたんじゃないかな。
そして、今にも電話が鳴るんじゃないか...と思うと怖くて動くこともできず、1日中ただじっと待っていました。
そして夜。
まだ鎮痛剤がきいているのでぼーっとしてますよ、と言われたけれど、とにかく会いたくて、ダンナさんと2人で病院に駆けつけました。
小さな手術着(っていうのかな?)を着せられ、腕に点滴のためのピンクの包帯を巻かれて眠っているはなの背中は、本当に小さく、胸がしめつけられるようでした。
「まだ、声をかけても反応がないかもしれません」と言われていたけれど、小さな声で「はなちゃん」と呼びかけると、体を起こし、ぼやーっとした目でこっちを見ながら歩いてこようとしたのです!
面会する前に先生のお話を聞きました。
摘出した子宮も見せてもらいました。
はなの体重は3.25kgぐらいがふつうなのですが、この1週間で3kgまで減っていたんです。
それなのに、その体の中に225g分の膿がたまっていた。
今の体重は2.7kgか、それよりも軽くなってしまっていると言うことですよね。
そんな体で、がんばって手術に耐えてくれたはな。
あと1日でも手術が遅れたら、子宮が破裂していたかもしれないと思うと、本当にぞっとしました。
この1週間は後悔することばかりでした。
どうして、交配器具の衛生状況を確認しなかったんだろう?
どうして、S先生の言葉を鵜呑みにしてしまったんだろう?
どうして、もっと自分で病気のことを調べようとしなかったんだろう?
どうして、もっと早くセカンドオピニオンを求めなかったんだろう?
どうして、はなの痛みをわかってあげなかったんだろう?
わんこは自分で病院に行くことはできません。
まして、先生を選ぶことなんてできない。
だから、飼い主がしっかりと守ってあげなくてはいけない、ということを本当に実感しました。
かかりつけだったS先生は、質問するとちゃんと答えてくれるし、はなもなついていたし、いい先生だと思ってとても信頼していました。
でも、今回に関しては、診察中に子宮蓄膿症という言葉は一度も出てこなかったのです。
わんこがいる家であればかかりつけの獣医さんがいらっしゃると思いますが、場合によってはセカンドオピニオンを求めることもとても重要です。
ふだんお世話になっている先生でも、信頼できると思っている先生でも、もしも自分がほんの少しでも疑問をもったり不安を感じたりしたら、絶対に別の病院にも行ってみるべきです。
場合によっては、サードオピニオンがあったっていい。
疑問や不安がなくても、確認のために行ったっていいと思います。
それに、私自身が病気に関しての知識を持ち、獣医さんの説明に疑問をもてるようにならないといけないな、とも思いました。
早い段階で「血液検査は必要ないのですか?」とか、「本当に、膀胱炎以外の病気の可能性はないのですか?」と聞いていれば、あるいは早く発見できたのかもしれないのですから。
そして、自分の中でもう一度考えてみなくては...と思ったのが、避妊手術についてです。
「健康な体にメスを入れる必要なんてない。
病気になったらそのときに切らなくちゃいけないんだから」
と言う獣医さんや、そう思っている飼い主さんも少なくないのでは?
私もそう思っていました。
でも、健康で回復力も早い体を切るのと、病気にかかってしまって体力が落ちている体を切るのとでは、わんこへの負担が全然違うと思うんですよね。
うちの場合は、本当に末期的なところまで悪化していたので、よけいにそう思うのかもしれませんけれど...
子供を産ませることを考えていないなら、早いうちに避妊手術をするべきなのかもしれない、と考え方が変わってきました。
そして、交配を考えているのなら、信頼できるブリーダーさんを選び、飼い主が緊張したりすることなく、疑問はすぐに解決すること。
わんこを守れるのは、飼い主さんだけなんですから。
#だめ飼い主の自分への教訓です...
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はなが、小さな命を削って私に教えてくれたことが、私だけでなくみなさんのお役にも立ちますように!
今夜は仮退院できるということなので、夕方迎えに行ってきます。
病院ではご飯を食べていないようだけど、家でだったら食べてくれるかな?
明日の朝からは、また病院。
昼間は病院で点滴を受けて、夜だけは仮退院してくる、という生活がしばらく続きそうです。
5月10日の記事にコメントをくださったみなさん、ありがとうございました。
今回はコメントのお返事ができなかったこと、お許しくださいね。
あとで、みなさんのところにご報告に行きます
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